空腹でのトレーニングはダイエットに向いているのか?
(効果的な有酸素運動のタイミングと処方の仕方)
ダイエットを行ってより良い体を手に入れるためには適度な運動と適切な量の食事を心がけることは基本ですが、これらをより効果的に行うための運動や食事のベストなタイミングをご存知ですか?
ダイエットでは消費カロリーと摂取カロリーのバランスを保つことが大切だと言われていますが、もちろんそれだけではありません。
1日の中でいつ、何を食べるか、どのような運動を行うか、などタイミングも重要なファクターとなってきます。
「空腹時に運動した方がよりダイエット効果が高い」といわれていますがこの理由や身体の生理的メカニズムをご存知ですか?
今回はより効率的にダイエットを進めていく為の有酸素運動の行い方やコツをお伝えします。
効率的な脂肪の落とし方
①なぜ有酸素運動だけではダメなの?
効率的に脂肪を燃やしていく為には有酸素運動を続けていけば良いのではないしょうか?
この答えは半分イエスで半分ノーです。
有酸素運動のみを続ける方法はダメで、筋トレとうまく組み合わせると脂肪燃焼には良い、ということです。
これはなぜかというと有酸素運動のみを行うと筋肉は分解されていきます。
有酸素運動のみを続けると筋肉を分解するホルモンのコルチゾールが多量に分泌されるのと同時に有酸素運動のエネルギー源をグリコーゲンと脂質から更に筋肉を分解した際に得られるタンパク質で補おうとするためです。
ダイエットにおいて筋肉が分解されてしまうと基礎代謝の低下を引き起こすので、筋肉はなるべく落とさないように維持するのがベストです。
ではここからは理想的な有酸素運動のタイミングを考えてみましょう。
②有酸素運動を行う最適な条件その壱
有酸素運動はグリコーゲンと脂質をエネルギー源にするのですが、有酸素運動を始めてからすぐに脂質が優先的に燃焼されるわけではありません。
まずはグリコーゲンが優先的に消費されていき、徐々に脂肪の利用が高まっていくのです。
そのため筋トレを行って優先的にグリコーゲンを消費した後に有酸素運動を行うと有酸素運動を始めて間もない時間から脂肪が燃焼し効率よく脂肪を落としていくことができます。
③有酸素運動を行う最適な条件その弐
そして脂肪の利用を高める為の二つ目の条件は「ホルモン感受性リパーゼ」という酵素の働きが活性化しているときです。
この酵素は中性脂肪を脂肪酸に分解する働きがあります。
ではどんな時にこのホルモン感受性リパーゼが活発に働くかというと、タイミングとしては「空腹時」と「ノルアドレナリン」が分泌されているときです。
ノルアドレナリンは筋トレを行うことによって分泌されます。
④では、具体的なタイミングとは??
有酸素運動を行うタイミングとしては①グリコーゲンが枯渇状態にある。
②ホルモン感受性リパーゼの働きが強まっている、この2つが大切です。
こでタイトルにもある空腹時の有酸素運動は効果的なのか?という疑問に移りますが、空腹時は血糖値が下がっている状態です。
食後3時間もすれば血糖値は下がってきますが、血糖値が下がるとグルカゴンというホルモンの働きが強くなり、ホルモン感受性リパーゼの働きが活性化されます。
その為、空腹時に有酸素運動をすることは脂肪を減らすことに有効と言えます。
しかしここで注意して頂きたいことがあります。
それは運動の強度を上げ過ぎてしまうと低血糖などよりフラフラしてしまったりめまいがしてしまったりします。
有酸素運動のプログラミング
さてここからは理想的な有酸素運動の行い方を説明していきます。
まず時間に関してですが、合計20分以上となるのが理想です。
この際は10分の運動を2回に分けて行っても問題ありません。
大切なことは1日の合計を20分以上となるようにすること。
具体的な運動強度はカルボーネン法という目標心拍数を決めたうえで行ったりする方法がありますが自覚的運動強度(RPE)をもとに設定するのも良いと思います。
自覚的運動強度では6~20までレベル分けされており、数字が上がるごとに強度が上がります。
この中で「レベル13:ややきつい」とされているレベルが有酸素運動には適していると言われています。
またこのレベルの数に10をかけると大体の目標心拍数になると言われているので、レベル13の場合は130回/分の心拍数が有酸素運動における1つの目安となりそうです。
さいごに
身体を作り上げていくには規則正しい食事と運動を欠かすことはできませんが、タイミングなどちょっとした工夫をするだけで結果は大きく変わってきます。
間違った方法で時間を無駄にするのではなく、効率よく自分の理想とする身体を手に入れましょう。
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